このエントリは、家庭を支える技術 Advent Calendar 2014 の7日目です。

前日は @tomoko_and さんによる 我が家を支える技術とサービス #家庭を支える技術 Advent Calendar 2014 でした。

このエントリでは、我が家におけるタスク管理の変遷と、現在の運用についてお話します。

要約

最近まで リマインダー.app を使っていました。べんりでした。欲が出てきて今は Trello を使っています。色々工夫しながらやっています。なかなかいい感じです。

家族構成

夫(エンジニア; このエントリの著者)、妻(非エンジニア)、子(0歳)

リマインダー.app べんり〜時代

2012-2014年。夫婦二人とも Mac と iPhone のユーザであったことから、Mac と iOS のリマインダー.appでリストを共有していました。「蕎麦」「カレールー」「マスタードシード」のような買い物のメモや、「ダンボールを捨てる」「部屋を片付ける」「クリーニングを回収する」というというようなタスクもリストに入れてありました。

セットアップのコストが低く、シンプルで、 Mac でも iPhone でも使え、同期も迅速。大変重宝していました。

リマインダーを共有するのはライフチェンジングでした。

単にタスクが共有されるだけでなく、「これから買い物に行くから、何か欲しいものあったらリマインダーに入れておいて」みたいなこともできます。リマインダーはコミュニケーションツールと言ってもよいでしょう。

二人で一緒に買い物に出かけたときも、どちらかが iPhone を見ながらチェックしていけばよいので便利です。

また、「ハンバーグをこねている間に小麦粉が切れた」みたいな場合、一段落して手を綺麗にした頃には忘れてしまったりしますが、「小麦粉切れたからリマインダーに入れてー」みたいな感じでお願いして入力してもらうこともできます。まあ、これは Siri さんがもう少し進化すれば一人でも問題ないかもしれません。

欲がでてきた

それでも、リマインダー.appでは扱いづらいケースが出てきました。 生活をしていると、牛乳を買うよりもやや複雑なタスクに直面することがあると思います。

たとえば「インクジェットプリンターを買う」みたいなの。機種とか色とかを相談することからはじめる必要があります。どの機種だとお値段がいくら位で、どこで買うといいか、とか。

あるいは「メタルラック(大型ゴミ)を捨てる」というもの。私たちの住む地域では大型ゴミを捨てるとき、

  1. 9:00-16:30 の間に「大型ごみ収集センター」に電話して住所氏名と収集希望日を伝え、受付番号と料金を教えてもらう (そしてそれをどこかにメモする)
  2. コンビニなどで料金分の手数料シールを買う
  3. 束ねたり、ガラスは飛散防止の対策をする。手数料シールに受付番号を書いて貼り付けておく
  4. 当日朝8:30までに玄関前に出す

というような手順が必要です。これをリマインダー.appだけで管理するのはちょっと大変です。「メタルラックを捨てたい」という目的に対して、色々なタスクを作らなければならないのです。受付番号とか何円の手数料シールを何枚買うかというのもメモしておきたいですね(じゃないと忘れちゃう!)。

たぶん、もっと複雑なものもありますよね。役所に何とか届けを提出するとか。

こうなってくると、リマインダー.appだけでやり過ごすのは難しくなってきます。タスク管理にチャットというか、掲示板のようなものがくっついていてほしい、という気分になってきます。

では、何を使うとよいのでしょう。

GitHub Issues は欲しいものに近い、でもちょっと違う

GitHub Issues はイメージにかなり近いのですが、「牛乳」「にら」「にんにく」「チーズ」「豆腐」のように沢山出てくる細かいモノも「メタルラックを捨てる」と同じような粒度で同時に (軽量に) 管理したいと思うと不便なところがあります。

ほしいもの一つに対して一つずつissueをつくっていくのは、さすがにやり過ぎな気がします。見通しが悪そうです。

GitHub Issues でも issue にチェックリストをつけることができます。でも、これはちょっとニュアンスが違っています。

メタルラックのケースには、このチェックリストがよくあいます。これは、「メタルラックを捨てる」が個々のサブタスクを全て完了してはじめて完了となるタスクだからです。

「豆腐」と「チーズ」と「にら」と…が欲しいケースを考えます。チェックリストに収めようとすると、「買い物にいく」みたいな issue を作ることになるでしょうか。そこに「にら」「チーズ」「豆腐」を並べたとします。まあここまではよさそう。

ここで「お気に入りの豆腐が売り切れていたので買わなかった」場合を想像してください(大変残念ですが、実際に時々ある)。どうするのがよいでしょうか。「今夜は絶対に豆腐を食べないといけない」という日でなければ、その日の買い物は完了したと言ってもよい気がします。豆腐はまたの機会に買えばいいのです。でも、issueをそのままクローズすると、今度豆腐を買うのも忘れてしまいそうです。という具合に、このようなケースは GitHub Issues のチェックリストが想定している使い方とはちょっと違うように感じます。

タスク管理のご近所さん

ちなみに、タスク管理のまわりでは、オンラインではこんなツールを使っています:

次期タスク管理システムを探す旅

リマインダー.appからの乗り換えを模索するため、いくつかの候補を見てみました。

意識していた「要件」はこんな感じです。大事そうな順に並べると:

という感じです。

少しずつ触ってみたところ、以下のような感触でした:

Basecamp

https://basecamp.com/

https://signalvnoise.com/posts/3546-how-we-the-kims-use-basecamp-at-home を見て、とても良さそうだなと思いました。そこで、一人で実際にデータを入れて並行稼動してみていました。

カレンダーと連携していたり、コメント機能もちゃんとあって、グループウェアとしてはよくできているものの、iPhone での使い勝手があまり馴染みませんでした。それに、カレンダーはカレンダー.appで共有していて、それで足りてたので、別についてこなくてもよかったのでした。

Remember The Milk

https://www.rememberthemilk.com/

自分は以前使っていたけれど、当時の印象では、どちらかというとリマインダー.appに近い印象で、タスクの上で会話できそうな感じではありませんでした。

asana

https://asana.com/

ぱっと見のUIが複雑そうで、家のタスク管理にはちょっとオーバースペックな感じがしました。

GitHub Issues

https://github.com/

iPhone からの使い勝手があまりよくありませんでした。細かいタスクを入れると、使い勝手が悪そうでした。家のタスク管理にはオーバースペックな感じもしました (使わない機能が多そう)。

Trello

https://trello.com/

要件を満たしており、使いやすい雰囲気でした。iPhone での操作性にはやや難がありましたが、まあなんとか許容出来る範囲でした。リストを沢山つくれるのがべんりでした。

現在のようす

というわけで Trello を中心にしています。実際に使いはじめるまでは気づいていなかったのですが、リストをどんどん作れてカンバン的に使えるのが思いのほかべんりでした。「やっている」状態とかを表現できるのもよい。

我が家の使い方

ボードは基本的に Housework という一つだけで、その中は現在こんな感じになっています:

リストは以下のような意味をもっています:

二つの「買い物」リスト

当初は「買い物」リスト一つだけを使っていました。しかし、このリストが長くなってしまい、日用品の買出しの際に見づらいという問題が出てきました (近所のスーパーで買い物をしているときに「インクジェットプリンターを買う」とかはどうでもいい)。そこで、「買い物(食品/日用品)」の専用レーンを別途つくりました。

ちなみに、「買い物(日用品レーン)」のすぐ横に「やった」レーンがあります。隣り合わせにしておくと、買い物中に iPhone で「やった」に移行するのが楽だったということで、この配置になりました(自分は気付いてなくて一度もとの場所に戻してしまった…)。

「掃除」リストの新運用

「掃除」リストは、気になるポイントを追加しておき、掃除したら「やった」に移すというものです。スクリーンショットもその運用時のものです。しかし、リストはなかなか空にならず、なんだかスッキリしないという問題点がありました。

考えてみれば、有限の広さの家に住んでいる私たちですから、掃除すべき箇所にも限りがあるはずです。しかも、一度掃除する必要があった場所は、時間が経てばまた掃除する必要があるはずです。

そこで、「掃除」リストのカードは、掃除をしても「やった」には移さず、リストの下の方に移動する、というのを試してみることにしました。まだはじめたばかりですが、どんな感じになるでしょうね。たのしみです。

「食べる」カンバン

かつては「食べる」というリストがありましたが、近頃、冷蔵庫に付箋を貼る方式に代替されていて、使わなくなったので消してしまいました。

Trello の「買い物」リストからカード移すだけでいいし便利じゃん、と思って使っていた時期もありました。しかし、クックパッドの産地直送便を利用しているので、そこから届く野菜が漏れたり、実家から(なぜか)茹でたさつまいもやらとうもろこしを貰ったり、「買い物」リスト以外からの流入もそこそこあるということがわかってきました。

ということで、結局は冷蔵庫に付箋を貼ることになりました。生ものとか、早く食べたほうがいいものを冷蔵庫に収めたら(もしくは冷蔵庫の中で賞味期限が近いものを見つけたら)付箋に書いて扉に貼ります。「食べる」カンバンです。献立を考えるときは冷蔵庫の前で仁王立ちです。

ライフイベントのための臨時ボード

Trello 運用中に我が家は引っ越しをしました。引っ越し関連のタスクはそれだけで沢山あるので、一時的に専用のボードを作ってそこで管理していました。特に、引っ越しの直前〜直後には、日ごとに確実にこなしていかないといけないことが出てくるため、リストも日ごとに分けて運用していました。

引っ越しが終わり、諸々が収束すると臨時ボードからカードが減ってきます。そこで、残っていたタスクをリストごと普段の Housework ボードに移動し、臨時ボードを Close しました。

Trello と Slack の連携

Trello の更新は全て家庭用 Slack に流れるようにしていて、その通知を iPhone で受け取るように設定してあります。なので、タスクの状態が変わるとすぐに分かります。お互いに別々の場所にいるときでも、メッセンジャーなどで特に連絡をとらなくても、相手が買い物をしてくれていることがわかります。これで二人で別々に牛乳を買ったりしないはず。

付録: うちのボット

Slack 上では uchinobot (うちのボット) という bot が稼働していて、夜になると翌日出すべきゴミの種類を教えてくれたり、生活圏の PM 2.5 濃度が閾値を超えたらアラートを出したりしてくれたりします。 こどもに週一回で飲ませなければならないシロップがあったので、それをお知らせしてくれたりしました (もう飲ませなくていいので止めました)。

また、「すやり」と発言すると hue の電灯を寝るモードにしてくれる機能もあります。ただ、引っ越し後は調光調色なLEDシーリングライト中心の生活になったので、使われていません (hueは廊下のダウンライトに装填されていて、タイマーで時刻にあわせて3段階に調光しています)。居室のシーリングライトは全て赤外線リモコン対応なので、 IRKit を使って統合したいところです (一部実用化済)。

むすび

だいたい、こんな感じです。我が家を支えているタスク管理のお話をしました。

ちなみに我が家ではそんなに頻繁には牛乳を買いません。

次は新婚 @june29 さんが書きます。した: #家庭を支える技術