『DuckDB実践入門』が出版されます


私が翻訳した『DuckDB in Action』の訳書『DuckDB実践入門 PCで使える高速で快適なデータ分析用DB―基本からエコシステム活用まで』が出版される運びとなりました。

レビューに参加してくださった皆様 @snoozer05 @kei_s @ktou @hmsk @tmaeda 、編集を担当いただきました石橋克隆様、お力添えくださいましたすべての皆様に感謝します。

本書について

本書は、組み込み型の分析データベースであるDuckDBの入門書です。DuckDBのコマンドラインツールの使い方から始まり、SQLの基本的な説明、高度な分析クエリの書き方と、具体例に沿って進んでいきます。

さらに、PythonからDuckDBを活用する方法や、dlt、dbt、Dagsterといったツールと連携してデータパイプラインを構築する方法、StreamlitやApache Supersetを使用したデータ分析ダッシュボードの実装など、幅広いトピックを解説します。

それはもうデータ分析です

「データ分析は自分には縁がない」と思う人もいるかもしれません。それでも、道具箱にDuckDBがあると便利なシチュエーションがきっとあるはずです。CSVファイルの行数を数えるとき、「データ分析」がはじまっています。

ちょっとした集計のためにcut、grep、jq、awk、wcなどを組み合わせてなんとかした経験はありませんか。DuckDBがあれば、SQLでそれができます。

DuckDBはファイルをテーブルのように扱えるので(http越しでもです)、CREATE TABLEすらせずにいきなりCSVファイルに対してクエリを実行できます。DuckDBではSELECT *を省略できるので(!)、FROM 'http://example.com/foo.csv'; と書くだけでターミナルに綺麗なテーブルが表示されます。DuckDBの魅力の一つは、随所に見られるこのような小気味よい挙動にあります。

色々な場所で動く

DuckDBはWebAssemblyでも動作するため、Webブラウザ上で分析クエリを実行できます。これだけ強力な分析データベースシステムであるDuckDBを色々な場所で動かせるというのは、なかなかに刺激的です。何やら面白いことができそうですよね。ぜひ、これまでにない発想でアプリケーションの構築に挑戦していただければと思います。

楽しいデータ分析を

実際に手を動かしながら読み進めることで、DuckDBとそれを取り巻くデータエコシステムをまるごと体験できる一冊になっています。

願わくは、DuckDBとともに、楽しいデータ分析を。